雇用保険料の計算方法と納付の流れ

雇用保険料ってどうやって決まるの?

雇用保険料は、とてもシンプルな式で計算できます。

雇用保険料 = 賃金総額 × 雇用保険料率

  • 賃金総額には、基本給だけでなく、残業手当、通勤手当、住宅手当、役職手当など、会社から支払われるほぼ全てのものが含まれます。(賞与や退職金は対象外です)
  • 雇用保険料率は、事業の種類によって異なり、毎年見直されます。
2025年度(令和7年4月1日~令和8年3月31日)の雇用保険料率(一般の事業の場合)
全体労働者負担事業主負担
1.45%0.55%0.9%

労働者と会社、どっちが払うの?

上記の表の通り、雇用保険料は労働者と事業主(会社)の両方で負担します。 法人本部の事務担当者さんは、毎月の給与から労働者負担分を天引きし、会社が負担する分と合わせて国に納付することになります。

【例】 賃金総額が30万円の従業員の場合(一般事業)

  • 労働者負担額: 300,000円×0.55%=1,650円 この1,650円を給与から天引きします。
  • 事業主負担額: 300,000円×0.9%=2,700円 会社がこの2,700円を負担します。

保険料はいつ、どうやって納付するの?

雇用保険料は、年に一度、「労働保険の年度更新」という手続きで納付します。 これは、毎年6月1日から7月10日までの間に、前年度の保険料を精算し、新年度の保険料を概算で前払いする手続きです。 労災保険料と一緒に納付するため、「労働保険料」と呼ばれます。